還暦、古希、長寿のお祝いに花のプレゼント

毎年のお誕生日の中でも、60歳の還暦や70歳の古希など、長寿のお祝いはやはり特別です。お祝いの気持ちを、花のプレゼントで伝えてはいかがでしょうか。お誕生日のほか、毎年9月第3月曜日の敬老の日も、おじいさま、おばあさま、ご両親への感謝の気持ちを伝える良い機会です。

年を重ねる節目を祝う、花のプレゼントの選び方についてお伝えします。

長寿のお祝い 色々

還暦(60歳)に始まり70歳、77歳…と日本には長寿をお祝いする習わしがあります。

令和元年の日本人の平均寿命は、女性87.45歳、男性81.41歳ですので、60歳を長寿のお祝いと言うには、少し早い気もしますが、かつては「人生50年」と言われるほど平均寿命も短く、60歳を無事に迎えることはおめでたいことであったことは皆さまご存知の通りです。

長寿のお祝いにどのようなものがあるのかなど、簡単にまとめます。

節目の年を祝う、長寿のお祝い

長寿をお祝いする節目の年には、次のようなものがあります。

60歳 : 還暦 生まれた年から十干十二支が一巡し、自分の生まれた年の干支に戻る年。
66歳 : 緑寿 2002年全国百貨店協会が提唱。セカンドステージを祝う。
70歳 : 古希 中国の詩人・杜甫にちなんだ名称。
77歳 : 喜寿 「喜」の草書体が、「七十七」と「七」を重ねた形になることから。
80歳 : 傘寿 「傘」の略字が「八」と「十」を重ねた形になることから。
88歳 : 米寿 「米」の文字をわけると「八十八」となることから。
90歳 : 卒寿 「卒」の略字である「卆」が「九十」と読めることから。
99歳 : 白寿 「百」の一画目を取ると「白」になり、百まであと一つという意味も。
100歳 : 百寿 100年を迎えたお祝いで、一世紀であることから「紀寿」とも。

ほかにも、111歳の「川寿(せんじゅ)」や120歳の「大還暦」と、大変おめでたい節目もあります。

長寿のお祝いは奈良時代に中国から伝わり、室町時代から江戸時代にかけて、庶民にも広がっていったと言われています。当時は、白寿(99歳)や百寿(100歳)のお祝いをすることはほとんどなかったかもしれませんが、長寿のお祝いは、大切な方をねぎらい健康を願うもの。ご家族にとって大変おめでたい節目であることは今も昔も同じでしょう。

贈り物の“のし”は花結び 花にはメッセージカードや木札を

長寿のお祝いの贈り物に、どのような“のし”をつけたら良いかと迷われる方も多いかと思います。長寿のお祝いにつける“のし”は、「これからも健康で」との思いから、繰り返しお祝いできる、何度も結べるという意味を持つ「花結び」を選ぶのが良いとされています。

ただ、贈り物が花の場合は、“のし”ではなく、紙製の札や木札、メッセージカードを添えるのが一般的です。

弊社からお届けする花に添える木札やカードで最も多いのは、「祝還暦」「還暦御祝」などと赤字で書き、個人の名前や「家族一同」など贈り主名を記載するものです。

還暦のお祝いにオススメの赤い花のアレンジメント画像

また、日ごろの感謝を込めてメッセージカードを添えてみるのも良いでしょう。青山花茂でお花をお贈りする際には、上記でお伝えした立て札のみでも、メッセージカードのみでも、または両方お付けすることも可能です。
還暦のお祝いでのメッセージで最も多いのは、「これからも健康でますます充実した日々を送ってほしい」という趣旨のものですが、「長生きしてね!」「なかなか会えないけど落ち着いたら会いに行くね」といったメッセージを送られる方もいらっしゃいます。

叔父、叔母、どこまでお祝いする?

長寿のお祝いは、両親や祖父母といった家族や親戚の間で行うことが多く、一方でお祝いはどこまでの間柄でするものなのか、戸惑う人もいらっしゃいます。

お祝い事に、どこまでの間柄で行う、というルールはありません。お世話になった方、親しく交流をしている方であれば、日頃の感謝とこれからも「長くお元気で」と願う気持ちをお伝えするために、お祝いを送っても良いと思います。

人生の大きな節目 還暦

還暦祝いにおすすめの赤い花の画像

60歳を祝う還暦は、人生で初めて長寿をお祝いする大切な節目です。60年という年月を振り返れば、ご本人さまはもちろん、祝う側にも感慨深いものがあるでしょう。

「還暦」は、どのような由来があるのか、そして、どうお祝いするといいのでしょうか。

還暦祝いの由来 なぜ、「ちゃんちゃんこ」を着るのか

還暦には「生まれたときと同じ暦に還る」という意味があります。

馴染みのある十二支と「甲・乙・丙・丁・戌・己・庚・辛・壬・癸」の十干(じっかん)を組み合わせた「干支」に関係があり、十二支と十干の組み合わせがちょうど60種類。つまり、人間が生まれてから60年たったとき、ちょうど干支が一巡するので「生まれなおし」という意味もあります。

還暦祝いでは、赤い「ちゃんちゃんこ」を贈る習慣があるのをご存じの方も多いでしょう。ちゃんちゃんこが、赤ちゃんに着せる羽織であったこと、赤い色に魔除けの力があるとされていたことが、その由来です。

「生まれたときと同じ暦に還る還暦」に、これまでの年月をねぎらい、「末永く健康でいてほしい」という願いが込められた贈り物です。

還暦のお祝い、長寿のお祝いはいつ行うもの?

還暦祝いは、中国から日本へ奈良時代に伝わったとされ、室町から江戸時代にかけて庶民へも広まりました。

還暦のお祝いは、本来は数えで61歳になったときを指しますが、最近では満60歳の誕生日ごろにお祝いするケースが多いようです。これは古希や喜寿などのお祝いでも同様に実年齢の誕生日ころにお祝いされる方が多く、「数え」でお祝いする方は少なくなっている印象です。

長寿のお祝いは、家族・親族でゆっくり会ういい機会ですので、お祝いされる方のご都合を聞いて、家族みんなが集まりやすい時期、お正月やお盆、連休などで設定するのも良いでしょう。

父母へのプレゼントは食事会や旅行なども

ご両親への還暦祝いには、記念の時計や、長く使ってもらえる記念の文房具など、いつもの誕生日とは違った、記念になる品物を贈られることが多いように思います

また、お祝いの食事会や旅行など家族みんなで過ごす時間を作ることも、うれしいプレゼントになります。これまでの人生を振り返りながら食事をするなど、にぎやかに時間を過ごすことは何よりの贈り物です。

還暦祝い 女性への贈り物には花束がオススメ

赤いバラやピンクのカーネーションの花束の画像
赤とピンクの花でお作りした花束

還暦のお祝いを女性へ贈るなら、花束は間違いなく喜んでいただけるプレゼントです。花束やアレンジメントなどさまざまな形で贈ることができますので、相手の方を思い描きながら選んでみてください。還暦の食事会の場で、記念品とともに贈呈されるのも素敵ですよね。

花は何より品質の良さで選ぶことが大切

花色は、必ずしも還暦の赤色にこだわる必要はなく、ご本人がお好きな色や花をメインにした花束をご注文いただく方がたくさんいらっしゃいます。状況に応じて判断されてはいかがでしょうか。

還暦のお祝いにおすすめ 赤いバラのアレンジメント

65本の赤バラのアレンジメントの画像
65本の赤バラのアレンジメント

「それでも還暦には赤色にこだわりたい!」という方にオススメの品物として、赤いバラのみでお作りしたアレンジメントをご提案します。

国内の最高等級の大輪バラだけを集め、茎の長さをいかしたゴージャスなアレンジメントは、格調高くご自宅でも空間を華やかに彩ります。アレンジメントは重さがありますので、食事会など贈呈のシーンでは花束をお選びください。

「還暦御祝」と木札を立てたり、「ママ、還暦おめでとう!これからも健康で毎日を楽しんでね」など、メッセージカードを添えることも可能です。

まだまだ現役の方もいる 上司や取引先に贈るお祝い

ビジネスシーンでは、定年が引き上げられることも増えているため、職場の上司の方や、取引先の方の還暦を花でお祝いするシーンも増えています。青山花茂のお客様の、ある大企業の社長様は、取引先様の還暦祝いに必ず胡蝶蘭をお届けされています。そうした場合、個人宅宛にお届けすることが多いので、お手間のかからない胡蝶蘭やアレンジメントがオススメです。

杜甫「人生七十古来稀なり」 古希のお祝い

70歳を祝う古希。今は70歳の方もお若いですよね。

古希は特になにもしない、という方もいらっしゃいますが、時期的には子どもが巣立ち、新しく家族を作るなど、家族の形も変わるころ。還暦ほど大掛かりでなくても、家族がお顔を合わせる機会となるとご本人も喜ばれるのではないでしょうか。

古希祝いの由来

文字を由来とする年寿が多いのに対して、古希が70歳の長寿祝いであるのは、中国の詩人・杜甫の「人生七十古来稀なり」の一節に影響を受けているからと言われています。

「古来より70歳まで生きる人はめったにいない」という意味で、かつての日本人の寿命を考えると、70歳のお祝いは稀なものであったでしょう。

江戸時代に入り、庶民の間に杜甫の詩が広まったことや、平均寿命が延びていったことで、古希を祝うことが風習として浸透していったそうです。

古希の色は紫 紫の花のアレンジメント

紫の色調のアレンジメントの画像
紫の色調のアレンジメント

古希のお祝いの基調色は、高貴な色といわれる紫です。

紫色は、幅広い年代に愛される色合いですが、ご年配の方々には特に支持されているカラーです。
紫系のアレンジメントは、9月の敬老の日の贈り物としてもおすすめです。

紫色と一言に言っても、赤よりの紫や青よりの紫など、さまざまな色があります。色使いを間違えると、暗くなったり、冷たい印象になったりする、フラワーデザイナーにとって難しい色でもあります。
画像の品物はピンク系の淡紫と青系の淡紫をバランスよく組み合わせたアレンジメント。古希のお祝いにもふさわしい、上品な仕上がりです。

傘寿や米寿 まだまだ元気でいてほしい、80代のお祝い

長寿のお祝いには、数え年で80歳を祝う傘寿、88歳を祝う米寿があります。

傘寿は「傘」という感じの略字が「八」「十」を縦に並べた形になることから言われています。

米寿は、漢字の「米」を崩すと「八十八」にわけられることからそう呼ばれています。

どちらも数え年でお祝いすると言われていますが、満年齢でお祝いすることが多くなりました。

まだまだ元気、でも無理はさせないお祝いに

傘寿や米寿も、家族で集まり長寿をお祝いしたいものです。還暦や古希では、お店へ出かけて食事の席を設けることもあるでしょうが、傘寿、米寿の場合は、ご本人の体調やご意向に配慮したいですね。なかなか外出の難しい場合に、フラワーギフトは一つの選択肢です。

ゴールド、イエロー系の花を

黄色の大輪胡蝶蘭3本立ちの画像
黄色の大輪胡蝶蘭3本立ち

傘寿、米寿のお祝いでは、黄色や金色、金茶色のものを贈る風習があります。趣味やお好きなものに、華やかな基調色をあしらったものがあると、記念品として喜んでいただけるでしょうし、花であればゴールド、イエロー系の花をご用意することができます。

例えば、大輪胡蝶蘭は格調高く、花持ちも良いため長くお楽しみいただける花です。「ゴールデンアポロン」は大輪の黄色3本立ちで、咲き始めは緑がかった淡い黄色の花。やがて白がかった淡い黄色になり、美しい黄色のグラデーションをお楽しみいただけます。

大きな鉢になりますので、お手渡しというよりはご自宅へ配送がおすすめです。

卒寿や白寿のお祝いは 負担にならないように気遣いたい

中国から伝わった長寿のお祝いは、節目の年齢に応じてさまざまあり「賀寿」と呼ばれます。その中でも、90歳をお祝いする「卒寿」は、ご家族で盛大にお祝いする機会。「卒」という漢字の旧字「卆」が「九十」と分けられることにちなんで卒寿と呼ばれます

さらに、99歳のお祝いは漢字の「百」から上の「一」を取ると「白」の字になることから「白寿」と呼ばれています。

卒寿も白寿も、ご本人の負担にならない範囲で、ご家族が集まれることがなによりのお祝いです。

卒寿のカラーは紫

卒寿のお祝いに紫のバラやカラーを使ったアレンジメントの画像
紫のバラやカラーを使ったアレンジメント

卒寿の基調色は、紫色。日本では古来、高貴な色として使われています。日本の歴史にも由来しているといわれ、位の高い順に濃紫、紫とされてきたように徳の高い色、おめでたい色として、長寿のお祝いで用いられてきました。

花を贈る場合も、特別な品種を使ったアレンジメントをお勧めします。青山花茂の「プリマドンナ」は、淡い紫とベージュの大輪バラを使った美しいアレンジメント。

淡い紫のトルコキキョウ、ブルーグリーンのハイランドランジア、ワインレッドのカラー、紫のカーネーションなどのアンティークカラーを合わせ、白いカラーをアクセントに用いた、品格のありつつも繊細なアレンジメントです。

白寿のカラーは白ですが、お祝いは色にこだわらなくても

バラやカーネーションを使った赤い色調のアレンジメントの画像
バラやカーネーションを使った赤い色調のアレンジメント

白寿は、その名称にちなんで基調色も白色。ですが、年配の方に白を基調とした花を贈るのは、「寂しい」と誤解を招く可能性があるので要注意です。私たちも、ご依頼主のご要望で白グリーンを基調とした花を年配の方にお届けする場合がありますが、稀にお叱りのお電話をいただくことがあります。眼科医のアドバイスによると、高齢の方は淡い色がわかりにくいこともあるといいます。白色にこだわらず、赤やピンクやはっきりとした黄色など明るい色合いで花を選ばれることをおすすめします。

百寿 一世紀を生き抜いた敬意を込めて

その名のとおり100歳をお祝いする百寿

ご家族・親族がお顔を合わせることも、ご本人の100年の振り返りとなるでしょう。一世紀を生き抜いた最大限の敬意をこめて、お祝いをしたいものです。

百はもも ピンクの花を贈ろう

ピンクの大輪胡蝶蘭5本立ちの画像
ピンクの大輪胡蝶蘭5本立ち

漢字の「百」は「もも」とも読むことから、百寿にはピンク色の花をご用意するケースが多いです。

ただ、100年の節目ですから、ピンク色かどうか、よりも、豪華なものをご用意することを重視して、他のカラーを選ばれても構わないと思います。

ピンクの大輪胡蝶蘭5本立ちは、おすすめの品物。優良生産者の作る花付きの整った逸品を、青山花茂から自社配達でお届けします。10本立ち、20本立ちなど、お気軽にご相談くださいませ。

記念日だけでなく、毎年の敬老の日にも花のプレゼント

長寿国・日本とはいえ、やはりご長寿は家族みんなでお祝いしたいものですよね。

お誕生日や賀寿を祝う記念日はもちろんですが、敬老の日にも花を贈ってみませんか

敬老の日は毎年9月の第三月曜日。数年前に比べると明らかに需要が増えている感覚があり、個人のギフトでは母の日に次ぐイベントになりつつあるかもしれません。この季節は秋の花々が揃い、フラワーデザイナーも楽しみにしている季節です。青山花茂のスタッフがお作りする秋薫るフラワーギフトを、どうぞお選びください。

 

 

この記事の監修者

株式会社青山花茂本店代表取締役社長北野雅史

株式会社青山花茂本店 代表取締役社長

北野雅史

1983年生まれ。港区立青南小学校、慶應義塾中等部、慶應義塾高等学校、慶應義塾大学経済学部経済学科卒業。幼少期より「花屋の息子」として花への愛情と知識を育む。2006年〜2014年まで戦略コンサルティングファーム A.T. カーニーに在籍。2014年、青山花茂本店に入社し、2019年より現職 (青山花茂本店 五代目)。
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