「大切な方へのギフトだから青山花茂さんで」
「日頃は近所の花屋で買っているけど今日は特別な日だから」
「お供えの花は、母が好きだった花茂の花で」
と青山花茂本店を選んでくださる方がたくさんいらっしゃいます。これは心から有り難く、誇らしいことです。同時に、今日に至るまでの120年以上、青山花茂本店を支えてくださった方々への感謝の思いを忘れることはありません。
幼少期、祖父や祖母から、1904年の創業から戦前戦後の苦難の日々の話を伝え聞いていました。事業存続の危機は一度や二度ではなかったこと。焦土と化した青山通りでお客さまから励まされ、再起を志したこと。お客さまはもとより、全国の生産者の皆さん、同業の花屋さん、多くのお取引先の皆さん、そして社員の一人一人に支えられ、今の青山花茂本店があること。祖父母の昔話として聞き流してしまっていたことの重みが、今になってひしひしと身に染みています。
花は経済学的には嗜好品・贅沢品とされますが、花の美しさはいつの時代も人々の生活を彩り、思いを託す手段として重用されてきたことも事実です。私たちは、花の効用を信じ、豊かな暮らしに欠かすことのできない品物をお売りしていると自負しています。青山花茂の花を求めてくださるお客さまがいらっしゃる限り、この場所でこの商いをこれからの100年も続けていきたい、私はそう強く思っています。
青山花茂本店は、この変化の激しい時代の中で、お客さまに喜んでいただける新たな商品やサービスを提供すべく変革を続けていきます。変革を続ける一方で、「最高品質の花だけを仕入れ、鮮度管理を徹底する」という、生花小売の専門店としての本分には決して妥協することなく、常に皆さまに「本物の花体験」をお届けできる青山花茂本店でありたいと考えています。
代表取締役社長 北野雅史