芍薬の今に至るまで

今年も芍薬(シャクヤク)は大人気でした。
6月も半ばに入り、良品の入荷はそろそろ終わりに近づいています。

芍薬は、その華やかな姿から、
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」という言葉にも登場する、
日本を代表する美しい花の一つと言われています。

私も、その美しさに魅せられ、芍薬について少し調べてみました。

■日本への伝来

平安時代頃、中国から日本へ伝来し、その根が漢方薬として珍重されるなど、国内で次第に栽培が広がったそうです。
江戸時代以前の芍薬は、現在ほど大きな花ではなく花びらも一重に近いものだったようで、茶席での花、いけばなにも重用されていた記録があります。

■品種改良の進展

近代になってフランスやオランダに渡った芍薬の人気が高まり、品種改良が進んで、ヨーロッパを中心に花びらの多い大輪の「西洋芍薬」と呼ばれる花が広まりました。一方日本でも、江戸時代に熊本藩などで愛好され品種改良が進んだそうです。
最近はオランダを中心とした花卉生産のさかんな先進国で切花として人気がいっそう高まり、次々と美しい品種が登場してきました。

■国内の生産動向

現在の国内の切り花生産は、温室栽培での温度調整のしやすい、高地や寒冷な地方で盛んですが、芍薬は主に長野県を中心に栽培されています。
多くの品種や花色の美しい芍薬の生産量が年々増加傾向にあります。

■開花させるのが難しかった芍薬

また、かつて芍薬は水揚げの難しい花でした。
ツボミがふくらんだ状態で活けて、大きく開花するさまが魅力的な花ですが、芍薬の切花をうまく開花させるには技術と経験が必要だったといいます。

茎の下の方だけを出して、花や葉を新聞紙などで包み、切り口を沸騰した湯に数秒つけてすぐ水につける、という「湯あげ」により水上げをしたそうです。

最近は多くの植物の水上げに適した薬品が開発されたため、過去の水上げの「秘密」の多くは不要になったかな、と青山花茂のベテラン社員の方が話してくれました。

歴史の先人の方たちの品種改良の積み重ね。切花として美しい花を鑑賞するための熱意。現代の生産者の方々の丹精。
そんな努力のおかげで、私たちは今、素晴らしい芍薬を眺めることができますね。

■今年も大好評だった芍薬を使った新デザイン

多くの方から愛される芍薬、青山花茂のオンラインショップでも、
今年の新デザインのフラワーギフトをご用意したところ、大変ご好評いただきました。

芍薬のアレンジメント
A-282 アレンジメント<ポリーナ>
芍薬とカーネーションのアレンジメント
A-281 アレンジメント<ソフィー>
芍薬の花束
花束<クロエ>
芍薬の花束
花束<レベッカ>

残念ながら芍薬のお取り扱いはもうすぐ終了してしまいます。
美しい花なのに、初夏のわずかの間しか愛でられませんね。
また次の季節の花を楽しみにお待ちください。

執筆:anna


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