敬老の日に喜ばれるミディ胡蝶蘭

敬老の日に選ばれるフラワーギフトは、アレンジメント、花束、プリザーブドフラワー、そしてミディ胡蝶蘭と、ご依頼主さまのお好みによってさまざまです。
どれも自信をもってラインアップしていますが、今回はミディ胡蝶蘭についてその良さや歴史をお伝えしたいと思います。

■ご年配の方に、特に愛されるミディ胡蝶蘭

ミディ胡蝶蘭は白、ピンク、黄色、オレンジ、ベージュなど本当に多様な色の品種が開発・生産され、大きさも片手に乗るほどの小ぶりなサイズから、たわわに咲いた花いっぱいのもの立派なものまでさまざま。通常の生活空間の適温が蘭の生育環境に適しており、お手入れも時折の水やりだけで、お部屋に置いて長くお楽しみいただけます。

室内で過ごすことの多い方々にとって、暮らしの空間の明るい花色は何よりの存在。古来貴重な花であった蘭は、ご年配の方ほど希少に思ってご覧になる方が多いようです。
中でもピンクや黄色の花色は、気分を明るくする効果もあり、どなたのお気持ちも元気にしてくれるでしょう。

ここ数年、一番人気のミディ胡蝶蘭<ファーストラブ>

■ミディ胡蝶蘭の語源

そもそも「ミディ」って何?「ミニ」じゃないの?と思いますよね。誰が「ミディ胡蝶蘭」と名付けたのか定かではないのですが、フランス語で「ミディ」は「正午」という意味だったり、ひざ丈のスカートを「ミディスカート」とよんだりするようなので、「大輪の胡蝶蘭と比較して中くらい」という意味から着想したのではないか、と推測しています。
あくまで品名ですが、呼称としては大輪胡蝶蘭・ミディ胡蝶蘭・ミニ胡蝶蘭・マイクロ胡蝶蘭の順に、輪の大きさや背の高さが小さくなっていくイメージです。

青山店の胡蝶蘭棚。大輪胡蝶蘭から、ミディ胡蝶蘭まで。

■ミディ胡蝶蘭の歴史

年々新品種が登場するミディ胡蝶蘭ですが、登録品種だけで1500種以上といわれます。そして、国内各地でたくさんの生産者の方々が育種・生産をしています。
「世界らん展」というイベントもご存知の方も多いのではないでしょうか。1991年から毎年2月に約1週間、東京ドームで開催され、その年の「日本大賞」となる花が選ばれるのをはじめ、膨大な量の蘭の花が展示・販売されるなど、毎回約十数万人の来場者が訪れます。多くの方々に蘭の花の美しさにふれていただき、蘭を広く普及させることを目的としたイベントです。

これほど多くの人々に愛されて、人気の高い蘭の花ですが、その原産は熱帯・亜熱帯地域です。

近世航海時代にヨーロッパに紹介され、インドや東南アジア、南米など植民地からの珍しい異国の植物の美しい花として、温室などで特別に栽培される非常に高価な花でした。また、中国では古代から、シンビジュームの仲間の春蘭(シュンラン)などを中心に高貴な花として珍重されていました。

一部の貴族階級や博物学者、好事家などの間だけの希少な花であった蘭は、20世紀末頃、バイオテクノロジーの先駆けともいえる「無菌播種法」(寒天培養地に種子を播いて育てる方法)や「メリクロン培養」(成長点部分を分割して組織培養する方法)が開発され、その技術の普及により、飛躍的に生産が増加しました。今も育種家の人たちは、メリクロン培養を駆使して、次々と新たな品種を生み続けています。

胡蝶蘭の生産地の様子

■青山花茂本店のミディ胡蝶蘭

青山花茂本店のバイヤーのもとへは、全国各地の生産者の方々から、さまざまな優良品種の紹介が届きます。優良品種とは、見た目の好ましさはもとより、開花期間が長く、安定的に一定数を出荷できる、生産者さんの自信作を意味します。
紹介を受けた優良品種を実際に見に行き、数多くの品種の中から、多くのお客さまに気に入っていただけると判断したお品物を、オンラインショップや店頭でおすすめしています。
今年バイヤーがおすすめするのは、ベージュの色合いが優しいミディ胡蝶蘭<マザーチーク>と、和風の鉢に仕立てたミディ胡蝶蘭<フォーチュンザルツマン>の2点。

マザーチーク。胡蝶蘭ではあまり見ない、淡いベージュの花色が優しい印象。※販売を終了しました。
フォーチュンザルツマン。長く愛されてきた品種を、和風の趣がある器に仕立てました。※販売を終了しました。

敬老の日や長寿のお祝いに、もちろんその他のお誕生日や記念日などのお祝いごとに。年々新しい品種も加わるミディ胡蝶蘭を、どうぞお選びください。

胡蝶蘭について詳しくは、最新のブログでもご紹介しています。ぜひご覧ください。

>>青山花茂ブログ「社長就任祝いや移転祝い 胡蝶蘭を贈る理由とマナー、立札(木札)は誰宛に?」


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